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標準者の退職後所得月額は65歳以降 約320千円、最高給与月額の41%

所得代替率-給与との比較による退職給付の水準検証を推奨 WTW調査結果

2026年4月23日

【プレスリリース / 東京】 2026 年4月23日(木)-- 世界をリードするアドバイザリー、ブローキング、ソリューションのグローバルカンパニーであるWTW(NASDAQ:WTW)では、毎年実施している退職給付ベンチマーキング調査において、標準者の退職後所得月額と所得代替率の情報提供を新たに開始しました。

これは、企業間の給付水準を比較するために各社ごとに設定する標準者(22歳入社)のモデルについて、65歳以降に受給が見込まれる公的年金月額に加え、企業の退職給付全額を65歳以降の平均余命期間で分割し、月額換算した退職給付額を合算して「退職後所得月額」とします。さらに在職期間中の最高給与月額および平均給与月額に対する退職後所得月額の比率を、それぞれ「所得代替率」として算出します。

直近の調査結果(2025年調査)では、標準者の退職後所得月額は約320千円、所得代替率は在職中最高給与月額の41%、平均給与月額の64%となりました(いずれも中央値)。

標準者(22歳入社)の退職後所得水準

出典:WTW「2025 退職給付ベンチマーキングサーベイ」
項目 中央値
退職後所得月額 320千円
1) 老齢基礎年金+老齢厚生年金(月額) 213千円
2) 退職給付月割額 107千円
所得代替率(対最高給与月額比) 41%
所得代替率(対平均給与月額比) 64%

参考まで、この退職後所得月額の水準は総務省「家計調査」(2025年:年次)における、標準者が該当する無職世帯区分(男65歳以上、女60歳以上の者のみからなる世帯で、少なくとも一人は65歳以上の無職世帯、年間収入350万円以上)の消費支出(約321千円)と概ね同じです。一方で、税・社会保険料などの非消費支出を含む実支出(約367千円)には届いていません。

退職後所得の不足は、現在の日本企業と、そこに勤める社員全員に共通した課題です。要因のひとつとして、ポイント制退職給付をはじめ国内で普及している退職給付制度の制度設計の多くが、物価上昇や賃金上昇を退職給付の額に反映できない、または十分に反映する仕組みとなっていないことが挙げられます。その結果、物価や給与に対する退職給付の相対的価値が、長期にわたり低下を続けています。最近のように物価水準・給与水準が短期間で大きく上昇する局面では、自社の退職給付が老後世帯の家計収支を補うのに十分か(あるいは、どの程度を企業が賄い、どの程度を社員の自助努力に委ねる設計になっているか)、また自社OB・OGとして相応しい老後生活を確保できる水準かを、自社の標準者モデルの退職後所得月額や所得代替率の情報を用いて、定期的・継続的に検証することが推奨されます。

退職給付ベンチマーキング調査は、参加企業各社の退職給付水準や制度内容を多面的に、わかりやすく把握できる調査として、WTWが毎年実施している調査の一つです。本調査では参加企業各社の退職給付制度を規約・規程レベルまで掘り下げて正確にモデル化し、各社別の基本給やポイントなどのモデル算定基礎給与を適用して退職給付額の絶対額を算出します。これにより、退職給付額の絶対額による水準比較に加え、自社の給与水準を基準に換算した相対水準の比較も、精緻に行うことが可能です。次回の調査は2026年5月からの開始を予定しています。

WTWについて

WTW(NASDAQ:WTW)は、企業に対し、人材、リスク、資本の分野でデータと洞察主導のソリューションを提供しています。世界140の国と市場においてサービスを提供しているグローバルな視点とローカルな専門知識を活用し、企業戦略の進展、組織のレジリエンス強化、従業員のモチベーション向上、パフォーマンスの最大化を支援します。

私たちはお客様と緊密に協力して、持続可能な成功への機会を見つけ出し、あなたを動かす視点を提供します。

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若山 卓也