【プレスリリース / 東京】 2026 年7月3日(金)-- 世界をリードするアドバイザリー、ブローキング、ソリューションのグローバルカンパニーであるWTW(NASDAQ:WTW)は、日本における時価総額上位100位の主要企業(※)における株式報酬の階層別適用割合について、2026年6月末時点で確認できる開示情報を用いて調査を実施しました(※売上高等1兆円未満は除外)。
株式報酬は役員報酬の重要な構成要素として広範に導入されていますが、その適用対象は従業員層へと拡大しています。足元では、執行役員より下位の従業員層に株式報酬を付与している企業が、調査対象の70%を占めることが最新の開示から確認されました。株式報酬は従業員の報酬パッケージにおいても一般的な要素となりつつあることが窺えます。
《 調査結果 》
- 時価総額上位100位企業(ただし売上高等1兆円未満を除く)の94%が株式報酬制度を有する
- 株式報酬を有する企業における階層別の制度適用状況
- 社内取締役・執行役:98%
※一部の企業は会社法上の役員以外を対象とした制度を運営 - 執行役員:91%
- 使用人・従業員等:70%
※ただし、ほぼすべての企業において、従業員層における対象者要件・人数規模・階層別の付与水準等は開示からは必ずしも明らかにされていない
- 社内取締役・執行役:98%
図表1:株式報酬制度の有無および階層別の制度適用状況

図表1:株式報酬制度の有無および階層別の制度適用状況
【出所】 調査時点(2026年6月末)で確認できる有価証券報告書、臨時報告書等の各社開示資料
《 WTW Work & Rewards コメント 》
株式報酬の対象拡大はますます進む
コーポレート・ガバナンスコードの改訂、「成長投資ガイダンス(案)」、「資本コストや株価を意識した経営」に関する要請のアップデート、会社法改正など、わが国では中長期的な企業価値向上と持続的な成長に向けた議論が活発化している。こうしたなか、経営陣のみならず従業員にも株式報酬を展開することについて、これを否定する合理的な理由を見出すことは難しくなりつつある。今回の調査によって、時価総額上位グループの7割もの企業が既に従業員層への株式報酬適用を進めていることが判明した。こうした動きはその他の企業にも波及していくことが見込まれる。
人的資本開示の拡充は進むが、従業員の処遇、特に株式報酬制度の全容は掴みにくい
2026年3月期にかかる有価証券報告書から人的資本開示の拡充が求められており、従業員の処遇に関しても、各社とも従前に比して積極的な説明を行っている。もっとも、株式報酬という観点からみると、多くの企業において平均年間給与には株式報酬は反映されておらず、また、平均値のみでは株式報酬の階層別の適用有無(※)や付与水準はわからない。このため、導入状況の全体像を開示情報から把握することは容易ではない。
※「執行役員に準ずるもの」程度に留まるケースから「現場リーダー」にあたる部長・課長といった中間層まで含めるケースなど、対応に幅がある
準役員層・幹部層について株式報酬を含めた総報酬で水準を見極めることが重要
WTWの従業員報酬サーベイでは、従前より株式報酬の精緻な集計を実施している。この分析から、日本においては以下の点が確認されている。
1)一定階層・等級以上の上級管理職を対象とするケースが多い
2)従業員に対する株式報酬の付与水準には企業間で明らかな差異がある
3)外資系企業では従前から幹部層への株式報酬の適用が進んでいる
こうした状況下において、とりわけ準役員層・幹部層の従業員については、株式報酬によって処遇に大きな差が生じている。したがって、現金報酬のみを前提とした報酬水準設定では市場競争力を欠くおそれがある。賃上げに代表される「現金報酬の競争力」と「株式報酬の活用・拡充」の議論を一体的に捉え、総報酬の観点から水準を検証する重要性が高まっている。なお、従業員向け株式報酬が「普及期」にある現在、マーケット水準は当面の間、一定のばらつきを伴いながら変動する状況が続くことが見込まれる。
WTWについて
WTW(NASDAQ:WTW)は、企業に対し、人材、リスク、資本の分野でデータと洞察主導のソリューションを提供しています。世界140の国と市場においてサービスを提供しているグローバルな視点とローカルな専門知識を活用し、企業戦略の進展、組織のレジリエンス強化、従業員のモチベーション向上、パフォーマンスの最大化を支援します。
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