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メディア

2026年春闘に向けた賃上げ動向分析

賃上げ対応は企業体力によって一層の二極化が進む見通し

2026年2月5日

Compensation Strategy & Design|Total Rewards
N/A

【プレスリリース / 東京】 2026年2月5日(木)— 世界をリードするアドバイザリー、ブローキング、ソリューションのグローバルカンパニーであるWTW(NASDAQ:WTW)は、2026年の春季労使交渉(春闘)を見据え、企業における賃上げおよび報酬施策の実態を把握するため、賃上げ動向調査を実施しました。

《 調査結果ハイライト 》

  • 賃上げ見通し
    • 全体の賃上げ率見通し:2026年の賃上げ率見通し(中央値)は管理職で+3.2%、一般社員で+4.0%となった
      • 日本企業の一般社員を対象とした賃上げ率見通しが高く、製造業における同カテゴリーの上位1割は+6.6%に達する。下位1割であっても+3.0%に達するなど、堅調な上昇が見込まれる
      • 前年に引き続き、一般社員の賃上げ率が管理職を上回る傾向がみられる。この傾向は日本企業の製造業において特に顕著
    • 2025年の賃上げ実績を踏まえた2026年の対応には企業間でばらつきが見られる
      • 2025年賃上げが高い企業群(+4.5%以上):2026年の見通しの中央値は+5.0%を上回り、多くの企業が高水準を維持する傾向。ただし、下位1割は+3.0%を割り込んでおり、一部の企業に賃上げ幅を抑制する動きが確認された
      • 2025年賃上げが上記以外の企業群(+4.5%未満):2026年においてほとんどの企業が政府目標である+5.0%に達しない見通し。低位でほぼ横ばいとなっており、企業の体力が賃上げの判断に継続して影響を及ぼしている状況が透けて見える。なお、管理職で下位2~3割にあった企業の賃上げ率は+0.5%未満となっており、そうした傾向が顕著に表れている
    2026年の賃上げ率見通し(中央値)は管理職で+3.2%、一般社員で+4.0%となった。前年に引き続き、一般社員の賃上げ率が管理職を上回る傾向がみられる。この傾向は日本企業の製造業において特に顕著。

    2025年賃上げが高い企業群(+4.5%以上)は2026年の見通しの中央値は+5.0%を上回り、多くの企業が高水準を維持する傾向。ただし、下位1割は+3.0%を割り込んでおり、一部の企業に賃上げ幅を抑制する動きが確認された 2025年賃上げが上記以外の企業群(+4.5%未満)は2026年においてほとんどの企業が政府目標である+5.0%に達しない見通し。低位でほぼ横ばいとなっており、企業の体力が賃上げの判断に継続して影響を及ぼしている状況が透けて見える。なお、管理職で下位2~3割にあった企業の賃上げ率は+0.5%未満となっており、そうした傾向が顕著に表れている。

    図1: 2026年賃上げ率見通し(0を含む) - ’25年実績値別

    ※2025年実績値および2026年見通しの両方が有効な回答である場合のみ集計対象とした

  • 重点対応の対象となる従業員
    • 日本企業・外資系企業を問わず、全体の3割が特定の階層に重点的に対応する
    • 重点対応の対象の多くは新卒・一般社員などの若年層であり、より高い昇給率を適用している
    • 特定職種を重視するケースは日本企業では極めて限定的であり、外資系企業でも約4分の1に留まる
  • 賃上げと並行して検討される人件費管理施策
    • 全体の4分の1が人件費管理施策を過去または直近1年以内に実施
    • 日本企業は新卒・中途採用数の抑制や、AI等の活用推進による業務効率化に注力する傾向がみられた
    • 全体の約3割が人員配置の徹底(ジョブ型による人の適切な配置、早期退職の導入など)を実施または検討していると回答

《 WTWコメント 》

Rewards Data Intelligence

アソシエイト 内田 有紀

本調査では、2025年の賃上げ実績の水準別に企業を分類し、グループ間で2026年の賃上げ見通しの差が生じている点を確認した。これは、昇給の「水準」だけでなく「持続性」が重要な論点となりつつあることを浮き彫りにしている。過去に高水準の賃上げを実施していても、昇給幅の抑制を見込む企業もみられ、賃上げの継続は必ずしも一様ではない。自社の収益性や成長見通し、人材の獲得競争の状況などをふまえて各社が判断を下している傾向がより鮮明となっている。賃上げ率が低水準に留まる企業も一定数みられ、企業体力の差が賃上げ水準に直接的に影響を及ぼしている可能性が示唆される。

日本企業の製造業を中心に、一般社員の賃上げ率が管理職を上回る傾向も表れている。近年の初任給引き上げの動き[1]もそうであるが、新卒人材の獲得競争が激化するなかで採用競争力を確保したい企業の意向が背景にあると考えられる。

また、賃上げと並行して進められる施策として、採用数抑制、早期退職実施、ジョブ型人事による適材適所の実現、といった取り組みを進める動きもみられる。各社が人件費を適切に管理するために、人員数や人員構成を適正化しようとしている状況が垣間見える。

収益性を持続的に確保するという観点からは、一律での賃上げを高い水準で持続することには限界がある。成長を牽引する人材に重点的に投資する、という観点からメリハリを伴う「賃上げ戦略」を構築し、生産性向上を伴う形で中長期的な企業価値の伸長を実現できるかが、各企業が今直面している課題といえるのではないか。

【本調査の概要】

  • 対象期間:2025年11月下旬~12月中旬
  • 回答企業数:122社(日本企業75社、外資系企業47社)

脚注

  1. 新規学卒者の学歴別報酬水準の現状 本文へ戻る

WTWについて

WTW(NASDAQ:WTW)は、企業に対し、人材、リスク、資本の分野でデータと洞察主導のソリューションを提供しています。 世界140の国と市場においてサービスを提供しているグローバルな視点とローカルな専門知識を活用し、企業戦略の進展、組織のレジリエンス強化、従業員のモチベーション向上、パフォーマンスの最大化を支援します。

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