
「弊社にとって従業員が最大の資本です」、「かけがえのない資産である従業員本位の経営を進めていきます」 ― 人的資本開示の流れもあり、経営課題として「人材マネジメント」を明確に打ち出す企業が増えてきた印象があります。しかし、従業員側はどのように感じているのでしょうか。特に欧米のソーシャルメディアでバズワードになった、「Great Resignation<大量自主退職時代>」、「Quiet Quitting<静かな退職>」といった言葉からは、今日の人材市場が主に従業員主導であることが示唆されます。
優秀な人材を獲得し、ポテンシャルを開花させ、幸せなキャリアを歩んでもらうために、昨今注目されているのがEmployee Value Proposition<EVP>、日本語では、「従業員価値提案」と訳されることが多い概念です。欧米企業を中心に導入されていましたが、昨今、日系企業でも人材不足や人的資本経営というキーワードとの関連で関心が高まっているように見受けられます。今回は、このEVPの入門編として大きく3つのポイントを中心にご紹介していきます。

従業員体験(EX)の4領域

会社の考えるEXと従業員の考えるEX


おわりに
人的資本の開示義務化の流れもあり、昨今「人的資本経営」という言葉を目にすることが増えています。そのストーリーづくりや開示のご支援をする中で、人的資本に関わる取り組みの結果指標として、どのようにエンゲージメントをあげていくべきかというご相談を受ける機会も多くあります。従業員エンゲージメントをあげるためのツールとしてEVPを活用する、というのも一つのアプローチでしょう。会社が向かう方向性をEVPとして明文化することにより、エンゲージメントの重要な要素である、「会社の方向性への理解・共感」に繋がることが期待されます。
EVPはある種のスローガンのように、キャッチーな言葉や表現だけが注目されてしまう恐れもありますが、従業員への約束である以上、実際にその会社で働く一人ひとりがそのEVPを真に実感することが出来なければ、形骸化してしまい、目的を達成することができません。
真に意味あるEVP策定のためには、ともすると日常的に交流のない可能性もある様々な関係者を巻き込み、自社の課題や将来の姿について話し合い、認識を共有することが欠かせません。まさにEVPを策定するプロセスそのものが、自社の現状や目指すべき方向を見つめ直し、協議し、決断していくという点において意味を持つものといえるでしょう。弊社はハード、ソフトの両側面からこうした点について支援させていただいております。
今後、EVP策定の具体的なプロセスについてもご紹介させていただく予定です。併せてお読みいただければ幸いです。
出典
- “厚生労働省「一般職業状況(令和4年12月分及び令和4年分)について」(最終アクセス2023/11/23)。Return to article



