加速するソフトマーケット:貴社のリスクはソフトマーケットの波に乗れていますか?
2024年6月に刊行された『エネルギーマーケットレビュー2024』以来、リスク間の魅力の差が広がっており、特に海底での建設工事や米国のリードアンブレラ(賠償責任保険)の保険手配が困難になりつつあり、コストも上昇しています。結果として、保険会社は自分たちにとって魅力的である契約に集まってきています。
全体を通してメッセージは一貫しています:財物保険マーケットはソフト化しています。
保険会社は過去の損失があった年のことをすぐに忘れ、優良な契約を獲得するために競い合っています。多くの保険会社は、野心的な成長目標達成に重要となるエネルギー企業のパートナーになるため、ソフト化する保険マーケットを乗り切るつもりです。提供キャパシティを維持するプレミアムプールが不十分である場合、必然的に勝者と敗者が生まれます。ただ全体としては、石油・ガス企業が選択肢を持ち、再び交渉力を強化する立場にあります。
エネルギーマーケットは、野心的な成長目標を達成するために、再生可能エネルギー、バイオ燃料、または水素などの新しいリスクをポートフォリオに取り入れようとしています。これには、プレミアムプールを広げると同時に、クライアントの事業転換およびポートフォリオ拡大支援が可能にするメリットがあります。この機会をすばやく把握した保険会社もあれば、この新しいリスクに対して慎重にアプローチしている保険会社もあります。
エネルギーセクターにおいてプロパティマーケットは急速にソフト化している一方で、賠償責任保険マーケットの状況は複雑です。
賠償責任保険のグローバルマーケットがソフト化の兆しを見せ始めた矢先に、3件の重大な損失が保険マーケットに衝撃を与え、再び保険料が引き上げられることとなりました。このことは、損失イベントがどれほど早く保険マーケットの状況を変え、マーケットサイクルを逆転させることができるかを示す警鐘として捉えるべきです。それにもかかわらず依然としてキャパシティは潤沢にあり、この状況が変わらない限り、持続的な保険マーケットのハード化は考えにくいとされています。
保険会社は価格交渉には応じる意向を示してはいますが、リスクの質に対しては変わらず強いこだわりを持っています。料率設定が妥当でないケースでの保険会社の損失は数千ドルでが、リスクの質が低いケースでは数百万ドルの損失を被ります。
保険マーケットのソフト化が加速しているとはいえ、このソフト化は依然として明確なリスクの質の視点に基づいて適用されており、最も好まれるリスクには最良の条件が与えられます。保険会社は、リスクの質と保険料ボリュームに基づいて差別化を図っているため、自社のリスクを最良の形で提示し、十分なリスクコントロールがなされていることを示すことがこれまで以上に重要です。
本レポートをダウンロードし、アップストリーム、ダウンストリーム、賠償責任保険マーケットが直面している、複雑かつ進化が続く課題を深掘りし、希望のギャップを埋めるための対策を見つけてください。
01
このセクションでは、アップストリームエネルギーマーケットがソフト化している状況について掘り下げています。
02
このセクションでは、これまでの好調な年がどのように保険料の引き下げを促進しているかについて議論します。
03
このセクションでは、2025年における賠償責任保険の最大の懸念事項と、更改準備の方法について検証しています。
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Marie is based in our London office and leads global broking strategy for Natural Resources. She previously worked as a senior broker within WTW’s Upstream team and has extensive experience of placing E&P, construction and third-party liability business as well as structuring offshore operational and construction programmes.