コリンズ英語辞書が2022年の「今年の単語」に「permacrisis（不安定な状態や不安感が長期間に渡り継続すること）」を選んだとき、レジャーやホスピタリティを念頭に置いていたかもしれません。
最初に新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、その後すぐ世界的な生計費危機に見舞われた業界はほとんどありません。
企業は、共有プラットフォームからフィットネストラッカーまで、新しいテクノロジーや競合他社の影響も感じています。
消費者の嗜好は急速に変化しており、その変化に遅れず顧客満足を維持するのは大変なことです。
企業がこれらの課題に直面してどのように対応しているか、また長期的な成長につながる可能性のある機会がどこにあると考えているかを明らかにしたいと私たちは考えました。
私たちの調査には、業界をまたがる幅広い従来型レジャー＆ホスピタリティ企業だけではなく、ゲームなど家庭内エンターテイメントのプロバイダーも含まれています。
ポストコロナの回復はまだ道半ば
新型コロナウイルス感染症は従来のレジャー＆ホスピタリティに大きな打撃を与えました。回答者の44%が過去2年間のリスク関連損失が予想よりも多かった、もしくははるかに多かったと述べています。
部門を離れたスタッフによるスキルのギャップ（47%）や、自宅での余暇活動への移行（45%）など、調査対象の企業は長期的な影響を依然として感じています。
デジタルへの移行がパンデミックの最大の遺産
パンデミックは、企業が新しいテクノロジーを取り入れて、革新的な新サービスを生み出すきっかけとなった可能性があります。
4分の3近く（70%）が、デジタルファーストへの切り替えを加速したことが、新型コロナウイルス感染症の最大の長期に渡る遺産になると考えています。
成長よりも収益性が戦略上の優先事項
パンデミックに続く世界的な生計費危機のため、今後2年間の企業の戦略が、オーガニックな売上高成長（35%）よりも、収益性の改善（46%）と買収による成長（48%）に重点を置いていることは驚くには値しません。
企業はリスクをコントロールできていないと感じている
業界におけるpermacrisis（長期化する不安定な状況）の感覚が、リスク管理を難しくしている可能性があります。わずか28%だけが、リスクの根本原因をいくらか、もしくは完全にコントロールできていると述べました。
興味深いことに、ほぼ4分の3 (74%) が、リスクに対処するために必要なデータまたは知識が不足していると述べています。
テクノロジーに精通する参入者との競争激化
宅配アプリからフィットネストラッカーまで、新しいプロバイダーは従来のレジャー＆ホスピタリティのビジネスモデルを破壊し、市場シェアを奪おうとしています。
半数以上（52%）の回答者が、業界外からの参入者との競争激化が、戦略的目標を達成するための最大の障害のひとつだと述べています。
嗜好の変化への対応に、企業は苦戦中
若い消費者は、オンラインでも対面でも、新しい体験やインスタ映えする瞬間を求めていますが、提供するのは必ずしも容易ではありません。
このことが、消費者の好みやこだわりの変化が、戦略的目標の達成に対する2番目に大きな障害（42%）だった理由でしょう。.
レピュテーションリスクが新しい課題になりつつある
過半数の企業（59%）が、評判を傷つける恐れのある潜在的な脅威を特定し防止するために自社の評判を測定およびモニターしています。46%の企業は、レピュテーションリスクに対する保険が必要であると考えており、22%は業務遂行上不可欠であると述べています。
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