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世界の運用資産規模トップ500社の運用会社ランキングの公表: 運用資産残高の総額は過去最高の119.5兆ドル

2021年10月25日

ウイリス・タワーズワトソンのインベストメント部門は、米国の主要運用専門誌であるPension & Investmentsと共同実施した世界の運用会社資産規模トップ500社の調査レポートを発表しました。
Investments
N/A
  • 日本の運用会社の運用資産残高は2020年と比べ+10.2%の増加
  • 10年前のランキングのリストにあった運用会社の名前の約半分が無くなった
  • 国別にはアジアでは過去10年間で中国、香港、インドの運用機関のシェアが増えている一方で、日本のシェアは低下した

【プレスリリース / 東京】2021年10月25日(月)-- 企業に対するコンサルティング業務、保険のブローカー業務、各種ソリューションを提供する業務における世界有数のグローバルカンパニーであるウイリス・タワーズワトソン(NASDAQ:WLTW)のインベストメント部門は、米国の主要運用専門誌であるPension & Investmentsと共同実施した世界の運用会社資産規模トップ500社の調査レポートを発表しました。シンキング・アヘッド・インスティテュート(ウイリス・タワーズワトソンのインベストメント部門の関連組織)が新たに公表した調査によると、世界の運用資産規模トップ500社の運用資産残高は過去最高の119.5兆米ドルを記録しました。前年に運用資産残高が104.4兆米ドルであったのに対して、2020年末時点において+14.5%の増加となっています。

本調査によると、トップ20の運用会社の占める割合は運用資産残高全体の44%に達し、運用会社の集中度が高まっていることが明らかになりました。

10年前の2011年の運用資産規模トップ500社のリストにあった資産運用会社のうち221社の名称が2021年のリストからは無くなっており、競争や統合、ブランド変更のペースの加速を示しています。

ブラックロックは引き続き運用資産規模ランキングのトップの位置を維持し、続いてヴァンガードが7年連続で2位を維持しています。トップ20社のうち、14社が米国の運用会社で、トップ20社の運用残高の78.6%を占めています。パッシブ運用の資産残高は全体の26%を占めており、アクティブ運用の資産残高の増加が+15.4%であるのに対して、パッシブ運用の増加は+16.2%となりました。

運用会社各社は、より洗練されたアセット・オーナーからのより複雑でカスタマイズされた投資ソリューションに対するニーズの高まりに対応してきています。リターンに対する顧客の高まる要求に応えるために、アウトソースCIO, トータル・ポートフォリオ・アプローチ(TPA)、上場投資信託(ETFs)が世界の上位の運用会社の人気のある成長源泉となっています。

シンキング・アヘッド・インスティテュートの共同創業者であるロジャー・アーウィンは次のように述べます。「私たちは、パンデミックによって劇的に加速した資産運用業界の前例のない変化を目にしてきました。特にサステナビリティはもはや一部の会社にとっての嗜好品ではなくなりました。パンデミックの間に、世界中の運用会社が金融システムと社会や環境との相互連結関係を更に認識するようになりました。」

調査によると、トップ運用会社におけるパッシブ運用の資産残高は、2016年の4.8兆米ドルから2020年の合計8.3兆米ドルに増加しました。

ロジャー・アーウィンは続けます。「資産運用会社は常に進化と革新への野心を持っています。我々はこのことを特にESGマンデートにて観察しており、ESGマンデートは2020年に40%増加しています。この最大の要因はESG上場投資信託(ETFs)の成長でした。」

ウイリス・タワーズワトソンのインベストメント部門の日本のリーダーである木村倫啓は次のように述べます。「日本を含むアジアの資産運用会社は、過去数年日本と中国が世界の同業他社の中でも成長をリードしましたが、それと比べると2020年は成長が鈍化しました。アジアの資産運用会社が過去に見られたような力強い上昇を続けるためには、ビジネスモデルの点だけでなくポートフォリオ内でも更に多様化を進め耐性を高める必要があるでしょう。
ネットゼロに関するマンデートを手掛け、来るべき規制措置を遵守していくためには、アジアの資産運用業界にはマインドセットの変化が必要です。ESGの慣行を投資に組み入れることはポートフォリオの将来の耐性にとって極めて重要であり、それがアジアの資産運用会社が今後数年間で世界の同業他社に勝ることができるかを決定づけるでしょう。」

本調査のその他の発見事項*

  • 運用会社の50%において、トップ役職の女性やマイノリティの割合が昨年から増加。
  • 運用会社の91%において、サステナブル投資への顧客の関心度が増加。
  • 運用会社の78%がテクノロジーやビッグデータに携わるリソースを増加させ、66%がサイバー・セキュリティに携わるリソースを増加させた。
  • 運用会社の70%において、提供運用商品の数が増加した。
  • 合計の運用報酬水準は、運用会社の25%で低下する一方、運用会社の21%では上昇。
  • 運用会社の59%は、規制監督の水準の高まりを経験した。

* 米国の運用会社を除く

調査レポートの詳細はこちらをご覧ください。

世界の運用資産規模トップの運用会社上位20社
(運用単位:百万米ドル、2020年12月末時点)

表1.世界の運用資産規模トップの運用会社ランキング上位20社
Rank Fund Market Total Assets
1 BlackRock U.S. $8,676,680
2 Vanguard Group U.S. $7,148,807
3 Fidelity Investments U.S. $3,609,098
4 State Street Group U.S. $3,467,467
5 Allianz Group Germany $2,934,265
6 J.P. Morgan Chase U.S. $2,716,000
7 Capital Group U.S. $2,383,707
8 BNY Mellon U.S. $2,210,574
9 Goldman Sachs Group U.S. $2,145,000
10 Amundi France $2,126,391
11 Legal & General Group U.K. $1,736,402
12 Prudential Financial U.S. $1,720,958
13 UBS Switzerland $1,641,000
14 Franklin Templeton U.S. $1,497,955
15 Morgan Stanley U.S. $1,474,627
16 T. Rowe Price U.S. $1,470,500
17 Wells Fargo U.S. $1,455,000
18 BNP Paribas France $1,430,900
19 Northern Trust U.S. $1,405,300
20 Natixis Investment Managers France $1,389,663

アジア・パシフィック地域の運用資産規模トップの運用会社上位20社
(単位:百万米ドル、2020年12月末時点)


表2.アジア・パシフィック地域の運用資産規模トップの運用会社ランキング上位20社
2020 Asia Rank 2020 Global Rank Fund Market Total Assets
1 27 三井住友トラスト・ホールディングス Japan $1,059,802
2 33 三菱UFJフィナンシャル・グループ Japan $852,892
3 36 日本生命 Japan $739,067
4 53 野村アセットマネジメント Japan $568,128
5 55 第一生命ホールディングス Japan $551,429
6 58 アセットマネジメントOne Japan $526,064
7 64 Macquarie Group Australia $424,057
8 68 信金中央金庫1 Japan $380,492
9 70 明治安田生命 Japan $374,949
10 74 住友生命 Japan $330,280
11 77 E Fund Mgmt. China $320,046
12 84 Agricultural Bank of China China $259,844
13 87 Samsung Group South Korea $254,912
14 94 China Asset Mgmt. China $243,973
15 96 Bosera Asset Mgmt2 China $237,200
16 98 Harvest Fund Mgmt China $230,453
17 102 China Southern Asset Mgmt3 China $218,400
18 103 CITIC Securities China $218,143
19 105 ICBC Credit Suisse Asset Mgmt. China $216,026
20 108 りそなホールディングス1 Japan $211,024

1 2020年3月31日

2 2021年6月30日

3 2021年3月31日

シンキング・アヘッド・インスティテュートについて

シンキング・アヘッド・インスティチュートは、2015年1月に設立された非営利の運用調査及びイノベーションのためのグローバルな会員グループであり、運用業界を最終受益者の利益のために改善及び変化させていくことに取り組んでいる機関投資家のアセット・オーナー及びサービス・プロバイダーから構成されています。世界中に45のメンバーがおり、2002年に設立されたウイリス・タワーズワトソンのシンキング・アヘッド・グループをその前身としています。

ウイリス・タワーズワトソンについて

ウイリス・タワーズワトソン(NASDAQ:WLTW)は、企業に対するコンサルティング業務、保険のブローカー業務、各種ソリューションを提供する業務における、世界有数のグローバルカンパニーです。企業の持つリスクを成長の糧へと転じさせるべく、各国で支援を行っています。その歴史は1828年にまで遡り、現在は世界140以上の国と地域そしてマーケットに45,000人の社員を擁しています。 私達はリスク管理、福利厚生、人材育成などの様々な分野で、企業の課題に必要な解決策を考案・提供し、企業の資本効率の改善や、組織と人材の一層の強化を図ります。また『人材』『資産』『事業構想』の密接な関係性を理解し、企業を業績向上へと導きます。 ウイリス・タワーズワトソンは、お客様と共に企業の可能性を追求して参ります。

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